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2007.07.27 時代劇着物考
  本日のデータ 62.6kg  前日差 +0.2kg 体脂肪率 19.0%


 NHKの『大河』じゃない時代劇が結構好きです。大河ドラマは大仰すぎて疲れるのでほとんど見ません。かといって民放の時代劇は『お約束』がきつすぎてこれまたあまりおもしろくない。定番の水戸黄門だとか遠山の金さんだとかは自己模倣を繰り返すうちに袋小路に入ってしまってどこへも行けないところまで来ている感じ。かといって、『必殺』シリーズは「これ、時代劇である必要あるの?」と疑問が出る。単に和服着てちょんまげ結ってるだけで、世界観とかは現代のモノだから少しも時代劇を見た感じがしない。良かったものとしては『八丁堀の七人』の村上弘明がべらんめぇ調で『粋な与力のダンナ』を演じていて好印象だった。

 そんなわけでNHKの木曜時代劇、「陽炎の辻 ~居眠り磐音 江戸双紙~」山本耕史、小松政夫、近藤雅臣、渡辺いっけいとなかなかクセのあるメンバーを揃えております(笑)で、まあストーリーや演技なんかは今回は脇に置いておくとして、登場人物の衣装が気になったのでそのお話。

 和服、着物って考えてみれば不思議ですよね。基本的な形はみんな一緒です。洋服のようにワンピースがあったり、パンツルックだ、スカートだなんていう変化はありません。みんな一緒の型。ところが、その同じ型の中で色々な違いを出して、職業や個性を主張できる。着ているものを見ただけで、その人のキャラクターがある程度分かる。なかなかスゴいことですね。

 陽炎の辻の中では小松政夫演じるところの大家の金兵衛が年中通してどてらを着ているという設定で、この着こなしがなかなか乙なんである。よれっとしたどてらを前でかき合わせて、そこに莨《たばこ》入れと煙管《きせる》入れがぶら下がる。まあ、野暮ったいスタイルなんだが、これが金兵衛の人情味をよく表してる。身の構え方もちょいと腰を引いて猫背気味。好々爺の趣がよく出ている。

 これに対して両替屋の元締め(番頭の事を両替商ではこう言うらしい)近藤正臣演じるところの由蔵。こちらはぴしっとした着付けで物腰もしっかりしている。いかにも大店の白鼠然としていながら、抜け目のない風情。それでいて情にも通じている世慣れた様子。さすがの貫禄です。両替商の主人を演じる渡辺いっけいに思わず同情しちまうねぇ(笑)

 見てみると町人は縞の着物が多く、侍は無地といった使い分けをしている様子。ここら辺も気を遣って変えているのでしょう。主人公の用心棒仲間の品川柳次郎という若い侍が紺になにやら柄の入った着物ですが、これは初《うぶ》で野暮な感じを出しているんでしょう。

 と、こんな風にこの『陽炎の辻』なかなか着物に気を遣っているやに見えるんですが...山本耕史演じるところの主人公・坂崎磐音の格好が...黒の着流しに赤の縁取り、刀の拵えも黒鞘に赤の下げ緒、総髪の髪を束ねる元結《もっとい》も赤という...ちょっとヤりすぎなんじゃぁ? 過去のある、しかしいつでも笑顔を絶やさない、爽やかな青年剣士という役所なんですが、ちょっと決まりすぎてる気がします。山本耕史の顔立ちが穏やかだからこれでもギリギリ治まってますが、これがお耽美系の二枚目だと確実に違う方面にいっちゃいますよ。剣呑/\

 しかし、この黒の着流しに赤の縁取りってのがよく分からない。襦袢の半襟じゃなく、赤い布が衿の下から覗いている。裾の方にも見えるから、どうも裏地らしいんだけど、なんでこれが衿から覗くのか?いったいどの辺の視聴者層のウケを狙っているのかちょっと想像が付かない。若い娘さんアピールと取れなくもないけど、若い娘さんがNHKの木曜時代劇なんか視るのか?(微苦笑)

 時代考証のなんのと言い出すつもりは毛頭ないですが、こんな風に衣装小道具から時代劇を視るのも一つの見方です。結構拘った作りのモノなど見つけるとなかなか楽しいもんですよ。
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